【市民ランナーの課題「年齢に抗う」!】加齢とともに落ちる能力と必要なトレーニング

この記事を監修したのは

高山敦史

 パーソナルトレーナー
インフルエンサー

略歴

某大手スポーツクラブでパーソナルトレーニングの顧客数3年連続1位。
その後、独立。ランナー専門のパーソナルトレーナーとして活動し、【YouTube】タカヤマラソン チャンネルにてランニングメソッドを配信中。チャンネル登録者数9.74万人(2024年6月24日時点)

資格

JATI認定トレーニング指導者

URL

https://takayamarathon.com/profile/

監修者コメント

高山敦史

今回は、「加齢とともに必要なトレーニング」がテーマです。

さて、今回は全ランナー共通項目である、人間の永遠の課題「年齢に抗う」です。

市民ランナーの平均年齢は40歳前後と言われてますし、東京マラソンの平均参加年齢は、41歳です。

市民ランナーの年齢層は非常に幅広く、色々なトレーニングのアプローチが必要です。
そして、加齢によって、色々な能力に制限が出ることは間違いありません。

なので、今回は、「加齢とともに必要になってくるトレーニング」を紹介していきます。

「体力が落ちてくる」という、ざっくりしたものではなく、ランニングに必要な「どんな能力が低下」し、それを補うトレーニングは、「どんなことをすればいいのか」。
これを解説していきます。

僕のチームメイトや、周りのメンバーでも、年齢を重ねながら結果を出す方はたくさんいらっしゃいます。
僕自身もそうありたいと強く思っています。

いろんなランナーの方に届いて欲しい、と思います。
ぜひ一緒に学んでいきましょう!

加齢により低下する、ランナーに大事な能力とは?

まず、加齢というものは誰しもが等しく訪れます。
そして、加齢とともに低下していく能力は、次のようなものがあります。

<加齢とともに低下する能力>
・持久力
・筋力
・柔軟性
・リカバリー能力

この4点が主に低下していく能力です。
順番に解説していきます。

加齢により低下する能力:持久力

1点目は「持久力」です。

ランナーにとって最も大切な「持久力」。
持久力は年齢とともに低下していくものの1つです。
わかってはいるけど…、やはりショックです。

「持久力」というと、少し幅広くなりますが、「代謝機能」や「心臓の力」が低下するということです。

「心臓機能」の1つの目安である、「最大心拍数」は年齢とともに、上がらなくなります。

20代では、最大190 bpmを超えても走り続けることができましたが、30代、40代になるにつれて180 bpmや170 bpm、という風に落ちていきます。
僕は現在37歳ですが、170 bpmまで心拍が上がるときつさを感じます。
そして60代の方でいえば、150 bpmや140 bpmでもきつい、という方も多いです。

もちろん、そうではない方もいらっしゃいますが、「加齢とともに心臓の力は落ちていく」ことを忘れないでおきましょう。

「心臓機能」を維持するトレーニング

しかし、「最大心拍数近くまで上げるトレーニング」をしていくことによって、心臓の機能を維持させることは可能です。

例えば、インターバルトレーニングや、テンポ走などです。

ただ、これらを取り入れることが大切なのですが、加齢とともに、「リカバリー能力」や「筋力」も低下していきます。
心臓の機能を衰えさせないために、高強度な練習ばかり取り入れてしまうと、リカバリーが追い付かず、「怪我のリスク」も上がってしまいます。

心肺機能などの、生理的な能力だけに注目しすぎると、その他の要素で、うまくいかないことも出てきます。

なので、大切なことは、「1つの要素にとらわれないこと」です。

心臓でいえば、「最大心拍数の強化」は、最大心拍数付近のトレーニングをすることが重要です。
しかし、心臓の強化には「1回拍出量」といって、1回の拍動の強さを強化することも重要です。
こちらの強化は、「低-中強度走」、つまり日々のジョギングによって強化が可能です。

要は、低い強度でも「毎日しっかり走ることが大切」ということですね。

また、走る頻度が増えることによって、毛細血管が活性化し、疲労の回復力、つまり「リカバリー能力」も向上します。

こう考えると、年を重ねるにつれて、大切なことは、「低強度走を頻度高く行う」ことによって、1回拍出量とリカバリー能力を上げる、ことになります。

じゃあ、高強度練習はやらなくていいのか?
ということにもなりますが、頻度を低くしても実施する方がいいでしょう。

週1-2回の高強度練習を集中して行うことが重要です。

それも、100%追い込み過ぎるものよりも、「余裕をもって終わり、翌日に疲労を引きずらないようにする」という意識が重要だと思います。

生理的な機能は、追い込む練習よりも、日々の取り組みが大切です。
高強度はあくまでもスパイス、という風な考えでいれば、怪我や疲労とも向き合うことができるでしょう。

加齢により低下する能力:筋力・柔軟性

2点目は筋肉の「筋力」や「柔軟性」です。
加齢とともに筋力や柔軟性が低下するデータはたくさんあります。

まず、「筋繊維の数と大きさ」。
これが加齢とともに減少します。

成長ホルモンやテストステロン値が減少したりすることも原因になり、「筋力低下」の直接的な原因になります。

また、運動ニューロンといって、筋肉を動かすための神経細胞も減少します。
これにより、神経信号が上手く筋肉に伝わらなくなり、「運動機能の低下」に繋がってしまいます。

また、加齢とともに血管が硬化するので、血流が悪くなり、筋肉に酸素や栄養素などが十分に供給できなくなり、これも「運動機能の低下」や、「リカバリー能力の低下」に繋がります。

柔軟性も同様に低下します。
関節の摩耗や、コラーゲンやエラスチンなどの減少、他にも、シンプルに可動域が限定され、柔軟性の低下が起こります。

「筋力・柔軟性」低下の予防法

これらを予防するために必要なことは、「適度な運動」と「食生活の改善」です。

しかしランナーに対して「適度な運動」というのはどうなのでしょう(笑)
もはや「適度」の定義が不明です。

こういう時は、「普段行っていない運動を取り入れる」事が、僕は正しいと思っています。
自分にとって「未知」の刺激のものですね。

代表的なものが筋力トレーニングやヨガ、クロスバイクや水泳などを取り入れてクロストレーニングを行うのも非常にいい機会です。

つまり、ランニングをより楽しむために、「ランニング以外の運動」も取り入れよう、ということです。

僕自身も週に2回、ウエイトトレーニングを取り入れており、身体の変化を実感しております。
一言でいうと「身体が強くなった」と感じます
素人みたいな感想ですみません(笑)

僕の解釈ですが、トレイルランやロードバイクをされている方は、筋肉に色々な刺激を与えることになります。
なので、「筋力」や「柔軟性」、そして「神経」も活発に働いている印象です。

脳への影響もありますので、年を重ねるにつれて、「色々なことに挑戦する」ことは、自身のパフォーマンスのアップのためにも、非常にいい影響を与えてくれると思います。

加齢により低下する能力:リカバリー能力

3点目は「リカバリー能力」です。

上記2点でもお伝えしましたが、加齢により「リカバリー能力」、つまり「回復力の低下」も顕著になります。

昔は一晩眠れば回復していた疲労も、だんだんと回復しなくなる、という経験は誰しもがあるでしょう。

先ほどからお伝えしている、
・筋肉量の減少
・柔軟性の低下
・心臓や代謝機能の低下
・ホルモンの変化や減少
・血流の低下
こういったところから、リカバリー能力の低下に繋がります。

「リカバリー能力」の低下は、当然怪我のリスクに繋がりますし、リカバリーが追い付かないままトレーニングをしても、パフォーマンスの低下の恐れがあります。
また、「心臓」や「血管」に多大な負荷を与えるため、血管や心臓などのリスクも大きくなることも懸念点です。
そういったリスクが大きくなることも、目を背けることはできませんね。

この「リカバリーが遅くなる」こともパフォーマンスに直接的な影響を与えますので、無視することはできません。

「もう年だから…」で終わらせるのではなく、年齢を重ねたからこそ真剣に向き合わないといけない課題なのです。

「リカバリー能力」を上げる方法

走行頻度を増やす

「リカバリー能力」を上げるには、「走行頻度を増やす」ことです。

先ほどもお伝えしましたが、走行日数が増えると毛細血管が増え、リカバリー能力が上がります。

しかし、急劇な走行距離や走行日数の増加は間違えると「オーバーワーク」になります。
慎重に走行頻度を増やしましょう。

睡眠時間の確保

そして、「睡眠時間の確保」です。

睡眠は一番のリカバリーです。

「疲れているな」と感じたら、とにかく寝る。
8時間は寝ましょう!

栄養の確保

意外とランナーでできていないのが、この項目「栄養の確保」。

食べるものを注意するというより、揚げ物や小麦類、過度に肉類を食べる、などは注意しましょう。

そして今から暑くなります。
冷たいものを摂り過ぎると、内臓を冷やし、内臓疲労を起こして疲労回復が遅延します。

また逆に、旬のものを食べるということは、その時期に必要な栄養価が高く、リカバリーに優れておりパフォーマンスが高くなります。
意識的に摂取しましょう!

「食べない」ことは、運動をするためのエネルギー不足に陥り、過酷な時期を乗り越えることができません。
気力をつけて練習に移動ためにも、「しっかり食べる」
できるだけ栄養価が高く旬のものを意識しましょう

飲酒について

最後に、飲酒に関してですが、飲酒は筋肉を分解し、タンパク質の合成を遅らせ、もろにリカバリー遅延に繋がります。
また、利尿作用が働いて、脱水に繋がります。

人によっては飲酒をすると、食事の量が減るという方もいらっしゃいます。
栄養不足にもつながる問題なので、過度な飲酒は控えた方が、パフォーマンスの低下を防ぐことはできます。

しかし、飲まない方がストレス、という変わった方がいるのも事実(笑)
そういった方は、過度な飲酒だけは控えて、節度あるアルコールライフを楽しみましょう。

いかがでしょう。

「年齢を重ねる」ことは、確かにパフォーマンスが低下してしまう大きな要因の1つです。

しかし「年だから」とあきらめるよりも年を重ねるからこそ、経験や試行錯誤が必要になり、より記録を伸ばしていく楽しさが出てくるのではないでしょうか。

目を背けるのではなく、向き合い、一緒に克服をしていくことができれば、と強く思います。

監修者コメント

高山敦史

皆さん、いかがだったでしょうか?
僕のYouTubeチャンネルでも解説しておりますので、ぜひご覧ください!

本記事のまとめ

まとめ
  • 加齢とともに低下する能力は、「持久力」「筋力」「柔軟性」「リカバリー能力」!
  • 「持久力」低下に抗うには、低い強度でも「毎日しっかり走ること」!
    高強度練習はスパイス感覚で週1~2回で行うこと。
  • 「筋力・柔軟性」低下に抗うには、「ランニング以外の運動」を取り入れよう!
  • 「リカバリー能力」低下に抗うには、
    ・「走行頻度」を増やそう!
    ・8時間はしっかり寝よう!
    ・しっかり食べること、栄養価の高い食事を心がけよう!
    ・飲酒は、過度になる事を避け、各自に合った適量で楽しむこと!

出典

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