シンスプリントって何？すねのテーピングの目的と巻き方、各種注意事項を解説！

2022年4月21日

INDEX

1 シンスプリントとは？
2 すねのテーピングの目的とは？
3 シンスプリントになりやすいスポーツって？
4 シンスプリントになった時のテーピングの巻き方
5 すねのテーピングをする際の注意点
6 おすすめのテーピングを紹介！
7 本記事のまとめ

この記事を監修したのは

丸山里夏

プロ・フィッツテーピングインストラクター、NESTA PFT認定トレーナー

略歴

園田学園高等学校・園田学園女子大学卒業。（テニス部所属）2014年、奥アンツーカ入社。テニスコーチを経験。2018年、ピップ株式会社に入社。テーピングインストラクターとしての活動を開始。2021年5月末現在、テーピング施術人数：1,045名、テーピングセミナー受講者数：約2,300名。

資格

NESTA パーソナルフィットネストレーナー

監修者コメント

丸山里夏

すねにテーピングを貼っているバスケットボール選手やバレーボール選手をよくみかけますよね。
キネシオロジーテープや自着式テープなどのテーピングは、関節の可動域を制限したり、痛む部分を固定したりすることに役立ちます。
そのため、すねなどを痛めやすいスポーツをする際には、テーピングを活用することがおすすめです。
テーピングを正しく活用するためには、テーピングをする目的や正しい巻き方について知っておくことが大切です。
本記事では、テーピングをする目的や正しい巻き方などについて解説していきます。

シンスプリントとは？

シンスプリントとは、すねの周りにある骨膜が炎症を起こし、ズキズキとした痛みが生じるスポーツ障害です。
シンスプリントの原因は明らかになっていませんが、スポーツ中に走ったりジャンプしたりする動作により、すねを酷使することで発症するといわれています。
安静にしたり運動量を減らしたりすることで症状が和らぐ場合もありますが、ハードな運動をすると再発するケースもあります。
また、硬いグラウンドでトレーニングしたり、クッション性の低いシューズを履いて走ったりすると、すねに衝撃が伝わりやすく、シンスプリントの原因になる可能性があります。

監修者コメント

丸山里夏

すねの痛みを我慢してハードな運動を続けてしまうと、さらに炎症を起こして悪化する場合があるので要注意です。
シンスプリントなどの怪我を防ぐためにも、普段からテーピングを活用することをおすすめします。

すねのテーピングの目的とは？

すねのテーピングには怪我の予防、応急処置、再発防止、痛みの軽減、ストレスの軽減の5つの目的があります。
以下で、すねのテーピングの目的についてそれぞれ詳しく解説していきます。

怪我の予防

すねにテーピングを貼っておくことで、シンスプリントなどの怪我の予防に繋がります。
スポーツ中に脚を酷使すると、脛骨（けいこつ）の後ろ側についている筋肉に負荷がかかり続けます。
すると、脛骨の周りにある骨膜が炎症を起こして痛みを生じさせてしまう場合があります。
そのため、すねにテーピングを貼り、怪我を未然に防ぐことが大切です。
また、テーピングには怪我を防ぐだけでなく、外傷を防ぐ効果もあります。

怪我の応急処置

すねのテーピングは、怪我の予防以外にも、怪我の応急処置に使用することも可能です。
例えば、捻挫や打撲など外傷を受けた時の基本的な応急処置方法にRICE処置があります。
RICE処置とは、Rest（安静）・Icing（冷却）・ Compression（圧迫）・Elevation（挙上）の4つの処置の頭文字をとった処置方法です。
その中の「圧迫」についてはキネシオロジーテープや自着式テープで対応することが出来ます。
ただし、テーピングでの処置はあくまで応急処置なので、後でかかりつけの医師に相談するようにしましょう。

怪我の再発防止

一度シンスプリントなどの怪我をすると、再発しやすくなってしまいます。
そのため、一度怪我をした部位はテーピングで補強し、運動する際の負担を軽くしてあげることが大切です。
同じ箇所を何度も怪我してしまうと大きな怪我に繋がるため、テーピングを活用して怪我の再発防止を心がけましょう。

痛みの軽減

すねのテーピングは、痛みの軽減という役割も果たします。
例えば、シンスプリントになった場合、該当部位に負荷がかかる度に痛みが伴います。
そんな時には、すねのテーピングで患部を圧迫し、痛みを軽減することが可能です。
すねに痛みを感じた際には、放置せずテーピングを貼るなどの対処をすることが大切です。

ストレスの軽減

シンスプリントは、捻挫などと同じく再発しやすいといわれています。
「また同じ怪我をするかもしれない」と思うと、怖くてスポーツに挑めないという方も多いでしょう。
そんな時には、再発防止のためにすねにテーピングを巻くことで、ストレスを軽減することができます。
このように、すねのテーピングには、怪我の予防やサポート以外にもさまざまな目的があるのです。

監修者コメント

丸山里夏

テーピングをする目的には、怪我の予防だけではなく痛みやストレスの軽減もあります。
正しくテーピングを利用するためにも、5つの目的を覚えておくことが大切です。

シンスプリントになりやすいスポーツって？

テーピングは、すねにかかる負担を軽減したり、足首などの関節周りの可動域を制限することで、怪我の予防など幅広く活躍します。
走ったりジャンプしたりするスポーツでは、シンスプリントなど、すねの怪我が多くみられます。
以下で、どのようなスポーツがシンスプリントになりやすいのかについて紹介していきます。

バスケットボール

バスケットボールは、走ったりジャンプをしたりとすねに負荷のかかる動きが多いスポーツです。
運動中に筋肉が伸び縮みを繰り返すことですね周りの骨に負担がかかり、骨膜が炎症を起こすシンスプリントなどの怪我に繋がります。
また、骨に負荷がかかり続けることにより、疲労骨折をしてしまうケースもあります。
疲労骨折の場合、運動中に激しい痛みを感じるため、放置せずに病院へ行きましょう。
その他にも、脚を力強く踏み込むことで膝を捻って、血液が溜まってしまう前十字靱帯損傷という怪我も多くみられます。
普段からテーピングを活用し、少しでも怪我のリスクを減らせるように心がけましょう。

サッカー

サッカーでは走る、蹴るなどの脚を使った動きが多く、すねだけにとどまらず脚全体を怪我しやすいスポーツです。
特に成長期には、自分の筋肉が耐えられないほどの運動をするとストレスがかかり、シンスプリントなどの怪我に繋がることもあります。
また、成長途中の時期に多くみられるオスグッド病と呼ばれる病気にかかってしまうこともあります。
オスグッド病とは、ボールを蹴るという動作をしすぎてしまうことで膝の下にある骨が剥離してしまい、赤く腫れるなどの症状を伴う病気です。
このような怪我を予防するためにも、テーピングを使って可動域の制限をしたり、筋肉の動きをサポートすることが大切です。

バレーボール

バレーボールは、硬い床の上で低い体勢をとったり頻繁にジャンプをするため、すねに負担がかかりやすいスポーツです。
すねの周辺にある筋肉を酷使すると、骨の表面を覆う骨膜が炎症を起こし、シンスプリントになってしまいます。
シンスプリントは、一度発症すると再発しやすいスポーツ障害であるため、普段からテーピングを活用して怪我を予防することが大切です。
走っている時やジャンプで着地した時にすねが痛む場合は、悪化する前に病院へ行きましょう。

陸上

陸上では、硬い地面の上を走るため、すねだけでなく脚全体に負荷がかかります。
かかとがすり減っていたり、クッション性が低いシューズは、より脚に負担がかかるため注意が必要です。
特に、長距離を走る時は筋肉や骨などを使いすぎてしまい、シンスプリントや疲労骨折などの怪我に繋がります。
また、肉離れも陸上で多くみられる怪我です。
肉離れとは、急激な筋肉の収縮が原因で筋肉が断裂してしまうことです。
肉離れを防ぐために、あらかじめ十分なストレッチをして筋肉を伸ばしておいたり、テーピングをしておきましょう。
このような怪我を防ぐためにも、ぜひテーピングを活用してみてください。

監修者コメント

丸山里夏

サッカーや陸上などの脚を使うスポーツでは、シンスプリントなどの怪我が起こりやすいため、普段から予防をすることが大切です。
そのため、テーピングの正しい巻き方などを習得してテーピングを有効活用できるようにしていきましょう。

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シンスプリントになった時のテーピングの巻き方

バスケットボールやサッカー、陸上などの脚を使うスポーツで、シンスプリントに悩まされる方は少なくありません。
シンスプリントなどの怪我を未然に防いだり、迅速な応急処置をするためにも、正しいテーピングの巻き方を習得しておくことが大切です。
そこで今回は、シンスプリントになった際の正しいテーピングの巻き方について解説していきます。

STEP

足首は90°に保ちます。

STEP

足の甲の少し親指側から、すねの内側を通り、膝下までの長さにテープを切ります。

STEP

紙を少し剥がし、足の甲の中央少し親指側に貼ります。

STEP

残りの紙を剥がしながら、すねの内側を通り、膝下までテープを引っ張らずに貼ります。

STEP

空気が入らないようにテープをゆっくりと押さえます。

STEP

完成です。

今回は、シンスプリントになった際のテーピングの巻き方について解説をしましたが、怪我の仕方や部位によって、すねのテーピング方法が異なる場合があります。
また、怪我をした部分の腫れや赤みがひどい時には、かかりつけの病院の診断を受けましょう。
以下で、シンスプリントになった際のテーピング方法を動画でも紹介しているのでぜひご覧ください。

監修者コメント

丸山里夏

シンスプリントは、すねを酷使することで骨膜が炎症を起こすスポーツ障害です。
再発しやすい怪我であるため、少しでも痛みを感じる時は患部を圧迫することが大切です。
怪我の応急処置や予防をするためにも、正しいテーピングの巻き方を知っておくことをおすすめします。
ただし、テーピングをすることによって痛みが生じたり、腫れがひどいようであれば、かかりつけの医師の診断を受けるようにしましょう。

すねのテーピングをする際の注意点

テーピングには、痛む部分の負担を軽減したり、関節周りの可動域を制限したりする役割があります。
そのため、テーピングをすることで怪我の予防や応急処置、再発防止などの効果が期待できます。
しかし、長時間同じテーピングを使用し続けると、かぶれなどの問題を引き起こす可能性もあります。
以下で、テーピングを使用する際の注意点について解説していきます。

長時間同じテーピングを貼りつづけないこと

テーピングは肌に直接触れるものなので、汗や泥などの汚れがついたまま長時間過ごしてしまうと、かぶれなどの原因となってしまう可能性があります。
汗をかくことで、皮膚内の水分が蒸発して乾燥してしまうため、肌のバリア機能が下がってしまいます。
肌のバリア機能が下がっている状態で、長時間汚れが付着したままでいると、肌が傷ついてかぶれてしまうのです。
テーピングを綺麗に保つためにも、こまめに取り替えるようにしましょう。

強く巻きすぎないこと

怪我の防止や応急処置に効果的なテーピングですが、シンスプリントの場合、すねが圧迫されることで痛みが生じてしまう場合があります。
正しいテーピングの巻き方を習得することは大事ですが、痛みを感じたりするようであれば、かかりつけの病院へ相談しに行くことをおすすめします。
また、テーピングを強く巻きすぎることで、血行不良になってしまう可能性もあります。
テーピングを巻いた際に、周辺に痺れが生じたり、肌の色が変わっていたりする場合、強く巻きすぎている可能性があるので、テーピングを巻く際の力加減には注意が必要です。

テーピングを毛の流れに沿ってはがすこと

テーピングを毛の流れに沿ってゆっくりはがすことで、体毛が引っ張られることによる痛みや炎症を防ぐことができます。
痛みを感じやすい方は、あらかじめ体毛を剃っておくことも手段の一つです。

監修者コメント

丸山里夏

テーピングは、肌に直接触れるものなので汗や泥がテーピングに付着したまま長時間過ごしてしまうと、肌が汚れてしまいかぶれてしまうことがあります。
また、すねは特に体毛が多くテーピングをはがす時に痛みを感じやすいため、毛の流れに沿って優しくはがすことが大切です。
肌を綺麗に保つためにも、テーピングが汚れたり濡れたりしたらこまめに取り替えるなど、巻く強さだけでなく衛生面も意識してテーピングを使用しましょう。

本記事のまとめ

まとめ

シンスプリントとは、すねを酷使することで骨膜が炎症を起こし、痛みを伴うスポーツ障害です。
すねのテーピングの目的は、「怪我の予防」「怪我の応急処置」「怪我の再発防止」「痛みの軽減」「ストレスの軽減」があります。
すねを怪我しやすいスポーツは、「バスケットボール」「サッカー」「バレーボール」「陸上」などが挙げられます。
すねをテーピングする際には、「テーピングの装着時間」と「テーピングの巻き加減」「テーピングを毛の流れに沿ってゆっくりはがすこと」に注意しましょう。
すねにおすすめのテーピングは、「プロ･フィッツキネシオロジーテープ快適通気」「プロ･フィッツキネシオロジーテープしっかり粘着」「プロ･フィッツくっつくテーピング」です。