ランナー必見!パフォーマンスアップにオススメの食事

この記事を監修したのは

高山敦史

 パーソナルトレーナー
インフルエンサー

略歴

某大手スポーツクラブでパーソナルトレーニングの顧客数3年連続1位。
その後、独立。ランナー専門のパーソナルトレーナーとして活動し、【YouTube】タカヤマラソン チャンネルにてランニングメソッドを配信中。チャンネル登録者数8.56万人(2023年10月25日時点)

資格

JATI認定トレーニング指導者

URL

https://takayamarathon.com/profile/

監修者コメント

高山敦史

本日のテーマは、パフォーマンスが上がる食事です。

特にランナーが食べた方が良い食品を栄養素別に解説していきます。
練習や睡眠も大切ですが、栄養も重要!全て揃って身体は出来上がります。
ここは絶対押さえて欲しい部分ですので、一緒に学んでいきましょう!

必須の栄養素について

まず、ランナーが意識して摂取すべき栄養素は5つあります。
それは、「糖質・ビタミンB群とC・タンパク質・鉄分・カルシウム」の5つです。

それでは、順番に解説していきます。

①糖質について

糖質は説明不要かと思いますが、改めて説明させて頂きます。
マラソンや陸上の長距離走はランニングフォームなどの技術習得も大切ですが、持久力を高める練習やレース当日も多くのエネルギーを消費します。
マラソンは個人差はありますが、1回のレースで2000キロカロリー以上消費し、体重もレース後は大きく減少します。
もちろん、発汗による現象も含まれていますが、レース当日は激しくエネルギーを消耗します。
普段から行っている練習も、例外なくエネルギーを大きく消費します。
つまり、エネルギー源である糖質は、普段の練習でのパフォーマンスを上げるためには必須なのです。

エネルギーを摂取するには、「脂質じゃダメ?」と言われる事も多いです。
確かに運動中のエネルギーは体内にある糖質と脂質なのですが、筋肉・脳ともに優先的に使われるエネルギーは体内の糖質になります。
また、エネルギーに変換するのには酸素が必要なのですが、糖質の方が酸素を使う量が少なくて済みます。
つまり、効率よくエネルギーに変換できるという点から糖質の方がオススメです。

消化や分解に時間がかかる脂質は、胃もたれや内臓疲労の原因になります。
そのため、エネルギー摂取のために揚げ物などの脂質を沢山摂取する事はオススメ出来ません。
なぜならば、内臓疲労を起こし上手くエネルギーを生産できなくなり、逆にエネルギー不足に陥ってしまうためです。

ここで僕がお伝えしたいおススメの糖質ランキングを発表致します。(笑)
3位うどん
2位そば
1位玄米 です。

理由としては、3位のうどんは糖質が豊富。
そして、2位のそばと1位の玄米は後に紹介する鉄分やたんぱく質・ビタミンも豊富に入っており、糖質以外の栄養素もしっかり摂取できます。

ちなみに、玄米が1位の理由は…僕の好みです。(笑)
ただし、レース前の玄米は繊維質でお腹を下す可能性があるので僕はレース前日は摂取しません。

②たんぱく質

次にたんぱく質について話をしていきます。
たんぱく質は、筋肉の受けたダメージを回復させる材料になります。
トレーニングや練習は、筋肉を傷つけてそれを修復することによって、より強い筋肉や身体を作っていく行為です。

筋肉の材料であるたんぱく質が不足してしまうと、筋肉が回復せず、疲労が回復しません。
そのため、疲労が回復しないままでは、質の高い練習が積めなくなります。

マラソンのような持久系スポーツをされている方は、糖質の摂取に目が行き過ぎてしまい、たんぱく質が不足してしまうことも少なくありません。
普段の食事からたんぱく質を意識的に摂取する事は非常に重要です。

たんぱく質といえば、「プロテインはどうなの?」という意見が必ずあります。

プロテインはサプリメントとして捉えるようにして下さい。
サプリメントは普段の食事で補えない分を補うものなので、まずは普段の食事からたんぱく質を意識的に摂取しましょう!
そして足りない分を、プロテインで補うというのが理想ですね!

ランナーにオススメのたんぱく質は、魚・豚肉・大豆です。
この3つは、すべて優秀なので順位はつけられません。魚の中では、個人的にはカツオがおススメです!
特にカツオと大豆は、鉄分やビタミンも豊富に入っているため、筋肉の材料となる上で欠かせない栄養素がすべて入っており、とても優秀です。疲労を感じている時は、お肉は豚肉、魚はカツオを食べましょう!

③ビタミンB群

次にビタミンB群です。
ビタミンB群は、別名「代謝ビタミン」と言われており、不足すると、体内の代謝がスムーズに行われなくなります。
つまり、糖質・脂質・たんぱく質をエネルギーとして使う時に、ビタミンB群は必要不可欠という事です。
疲れが取れない時、なぜか身体の調子が理由もなく悪い時は、ビタミンB群が不足していることも多いようです。

特にランナーにとって大切な糖質の代謝に関わるのがビタミンB1になります。
諸説ありますが、ビタミンB1は世界で初めて発見されたビタミンのようです。
麦飯が主食だった時代から、江戸時代には精白米が主食に変わった時に全身が倦怠感に襲われる病気が流行りました。
これは、のちにいう脚気(かっけ)なのですが、これは麦飯から精白米に変った事によるビタミンB1の欠乏症が原因だったようです。

それだけ糖質をエネルギーに変えるビタミンB1は大切だったという事がわかります。
ランナーの皆様もビタミンB群は意識的に摂取する事を推奨します。

ビタミンB1は先ほど出てきた食品、そばや玄米、豚肉やカツオや大豆に入っています。
疲労が溜まっている時こそ、こういった食品を摂取しましょう!
アーモンドにもビタミンB1は入っておりますので、間食をする場合にはアーモンドがおススメですよ!

④鉄分

次に鉄分です。
ランナーは競技時間が長いため、貧血になる方も少なくありません。
足裏からの衝撃を、長時間受け続けることにより、赤血球が壊れ、血液中の赤血球の数が少なくなり貧血になります。
また、大量に汗をかくと汗からもミネラル分が排出されていきます。
その結果、ミネラルの一種である鉄分不足を起こしてしまい、鉄欠乏症になり貧血を起こしやすくなってしまうのです。

鉄が不足するとヘモグロビンの量が低下します。
ヘモグロビンは酸素を運搬する役割なので、全身への酸素供給量が低下します。
栄養素をエネルギーに変えるには酸素が必要なので、鉄が不足すると食べたものが上手くエネルギーにならず、持久力の低下に繋がります。

鉄分は大きく2種類あります。
それは牛肉やレバーに入っているヘム鉄、ヒジキやホウレンソウに入っている非ヘム鉄です。
この2つのうち、ヘム鉄の方が吸収率は良いと言われています。
貧血気味の時は、主菜を牛肉にしたり、豚肉とホウレンソウなどを組み合わせるのもオススメです!

⑤カルシウム

最後にカルシウムです。

いきなりですが、ここで皆さんに質問です!

「筋肉を収縮をするためには、カルシウムが必要と知っていますか?」

これは、意外と知られていないのですが事実なのです。
ランニングは長時間続く運動な上、常に骨に負荷が掛かっている運動です。
この時にカルシウムが不足していると、骨からカルシウムを分解して筋肉を収縮させます。
その結果、骨密度が低下して疲労骨折というメカニズムが、実はランナーによくある疲労骨折なのです。
また、汗をかくとミネラルの一部であるカルシウムは体内から排出されてしまうため、骨密度の低下に繋がります。

そもそも、日本人は欧米人に比べてカルシウムが不足しやすいと言われていました。
近年はそうでもありませんが、「乳製品の摂取量が欧米人に比べて少ない」という事も関係あるみたいです。

とは言え、食事に乳製品を意識して取り入れる事は大切です。
例えば、食事に牛乳やヨーグルトなどの乳製品、間食ではチーズを食べる。
また、大豆にもカルシウムは入っておりますので、お味噌汁に豆腐をいれるのが良さそうですね。

ランナーは疲労骨折がとても多いです。
骨を折ってしまうと、復帰にかなり時間がかかりますので、カルシウムは意識して摂取するようにしましょう!

いかがだったでしょうか。
「大切さは分かったけど全部を補うのは難しい」と思った方も多いのではないでしょうか。
確かに、いきなり全部をやってみるのは、非常に難しいですよね。

なので、まずは50点、できたら70点、80点とコツコツとやってみましょう!
いきなり100点を狙わず、まずは簡単に取り入れそうなところからはじめてみてくださいね!

例えばですが、自分の弱点になっているところを見つけて、そこを補う食生活を試してみるのはいかがでしょうか?
人間の身体、皆様の身体は食べたもので作られています。

運動・栄養・睡眠のバランスをしっかり整えて、疲れ知らずの故障知らずの身体をつくっていきましょう!

監修者コメント

高山敦史

皆さん、いかがだったでしょうか?
僕のYouTubeチャンネルでも解説しておりますので、ぜひご覧ください!

本記事のまとめ

まとめ
  • エネルギー源である糖質は、普段の練習でのパフォーマンスを上げるためには必須
  • 筋肉の材料であるたんぱく質は、疲労回復のために大切
  • ビタミンB群は、体内の代謝を行う上で必要
  • ランナーに多い貧血予防だけでなく、エネルギー運用する上で鉄分は必須の成分
  • 筋肉の収縮をするために、カルシウムが必要

出典

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