ランナー必見!スピード持久力を強化する方法

この記事を監修したのは

高山敦史

 パーソナルトレーナー
インフルエンサー

略歴

某大手スポーツクラブでパーソナルトレーニングの顧客数3年連続1位。
その後、独立。ランナー専門のパーソナルトレーナーとして活動し、【YouTube】タカヤマラソン チャンネルにてランニングメソッドを配信中。チャンネル登録者数8.56万人(2023年10月25日時点)

資格

JATI認定トレーニング指導者

URL

https://takayamarathon.com/profile/

監修者コメント

高山敦史

本日のテーマは、マラソンが速くなるためのスピード持久力の強化について!

さあ皆様、「いよいよ」という気がしませんか?
そうです!マラソンシーズンの季節です!!
ということは、長く走る能力を強化させていかなければなりません。
その中でも必須なのが、スピード持久力の強化です。

そこで、今回は長距離やマラソンが速くなるために必須のスピード持久力の強化について話していきます。ぜひ一緒に学んでいきましょう!

スピード持久力について

それでは、マラソンが速くなるために必要なスピード持久力について話していきます!

まず、「スピード持久力とはなんぞや?」と思う方が中にはいるかと思います。

これはそのままの意味で、一定のスピードを保ちながら長い時間走ったり、遠くまで走れる能力の事を言います。
でも、実はスピード持久力という言葉は、造語とされています。
なので、結論、「明確な定義はない」とも言われています。

そのため、色々と話していきますが、今回は僕の解釈によるスピード持久力と思ってくださいね!

スピード持久力を高める目安

では、まずはスピード持久力のスピードはどれくらいまで高めるべきなのかについてお話していきます。

目標とするレースのスピードの視点から考えていきます。

例えば…
5000m25分を切りたい人のレ―スペースは5分
つまり、この方に必要なスピードは1キロ5分という訳です。
⇒5分を切るスピードで走る事に関しては、この方にとっては「スピード練習」という定義になるでしょう。

同様に、マラソンでサブ4を達成したい方の場合は、レ―スペースは5分40秒です。
⇒5分40秒を切るスピードで走るという事が、スピード練習になります。

つまり、スピード持久力強化のために必要なスピードは「レ―スペースよりも速いスピード」という事になります。

スピード持久力を強化する上での注意点

こう考えると、フルマラソンをターゲットにしたときには、意外とスピード面をクリアしている方は多い気がします。

僕が見てきた中ではありますが、サブ4を目指している方で5分40秒が出せないというランナーは少ないように思います。
また同様に、サブ3.5が目標で1キロ5分ペースがきついって方やサブ3目標で1キロ4分15秒ペースがきついという方も少ないです。

こういった方が目標達成のためにやりがちな事、それは「今よりも速いスピードで走ろうとする」事です。

つまり、目標とするレ―スペースよりも速く走る能力を強化しようとする人です。

よくある練習パターンでいうと、1000×5本のインターバルがあります。

例えば、サブ3.5目標の方が4分30秒で行っていた場合…
これをクリア出来たら、4分20秒まで設定を上げる
さらにクリア出来たら、4分15秒まで設定を上げる…というように、設定だけを速くしがちです。
これだとスピード面の強化ばかりになりますよね。

誤解のないように言っておくと、スピードをつけるのは悪いことではないです。

むしろ、スピードをつけることによって、レースぺースに余裕がでます。
そうすると、心理的にレ―スペースを楽に感じてリラックスできるというメリットもあります。

ただし、スピードだけの強化になってしまうと、「スピード持久力」の強化にはならないのです。

つまり、マラソンを走るために必要な特異なトレーニングにはならないという事です。
マラソンの特異な部分というのは、42.195キロという距離を止まらずに走り続けるという事です。

そのため、マラソンを走る上でスピード強化というのは、特異な部分ではなく長距離種目では基礎の部分です。
そして、「止まらずに遠くまで走る」というのが、マラソンを走る上での特異トレーニングになります。

先程の1000×5本の例で言うと、スピード面の強化は出来ていますが、「止まらずに遠くまで走る」能力の強化にはなりません。そのため、マラソンの特異トレーニングとは少し離れてしまうという事です。

そして、意外なところで重要なのが、設定を上げることによって練習時間が短くなります。
練習時間が短くなるという事は、身体を動かす時間は短くなります。
つまり、見方によっては、マラソンのトレーニングからは遠のいているという事にもなってしまうのです。
もちろん、意味がなくなるという訳ではありません。

スピードだけで強度の調整をしようとすると、こういった側面もあるということです。
つまり、目標に対して、ある程度スピードがついたランナーであれば、遠く長く走る能力、つまり持久面の強化をしていく事で、マラソンに必要な「スピード持久力の強化につながる」という事です。

8月の暑い時期に基礎的なトレーニングで基礎能力、土台作りやスピード強化が行えたのであれば、そのスピードを持続させる能力を強化し、マラソンに向けていくのがこの時期のトレーニングの醍醐味と言えるでしょう。

オススメのトレーニング

では、実際にスピード持久力を強化していくには、どういったトレーニングが必要でしょうか。

それは、特殊なトレーニングではなく、今やっているトレーニングをスピード持久力用に変えていけばいいのです。

先程の例で行きましょう。
サブ3.5目標の方が、1000m×5本を4分30秒で出来たとします。

この際の練習変化の方法は、設定タイムを上げる!
この方法は、スピード強化に効果的ですが、持久力強化の側面では思ったよりも成果が出ないです。

そこで、スピード持久力を強化するオススメの練習方法は3つです!

①距離を伸ばす

まず、1つ目は距離を伸ばす事です。
1000mを1200mに伸ばしたり、1500m→2000m→3000mと伸ばす事によって、持久面の強化に繋がります。
さすがに同じ設定、同じレスト時間で2000mや3000mはきついですが、1200mや1500mであれば、「チャレンジしてみよう」となるかと思います。

1500mもきついかもしれませんが、距離は少しずつ伸ばしていきましょう!

仮に+1500mを5本いければ、1000mであれば7.5本の計算です。
1回の疾走時間が長くなりますので、よりスピードを持続させるトレーニングと言えるでしょう。

②本数を増やす

2つ目は本数を増やす事です。
1000m×5本がクリアできたのなら、設定を上げるのではなく、6本、7本というように本数を増やします。
こうすれば運動時間が長くなり、よりスピード持久力の強化に繋がります。

③レストを短くする

3つ目はレストを短くする事です。
レストのコントロールも大事な要素です。レストが短くなる=運動が途切れにくくなるという事。
つまり、心拍が高い状態を作れますので、持久力強化の側面が強くなります。
これは実際にやっていただくとわかると思いますが、レストが短いと強度はかなり上がります。
最初、レストを90秒でスタートした場合は、徐々に短くしていき、最終的にはレスト間をジョグで行う事を推奨します。
ジョグでつなぐと脚を止める時間がなくなりますので、連続運動時間が自然と長くなり、持久力の強化側面がより一層強くなります。

いかがだったでしょうか。
これからのトレーニングは、決してスピードだけの強化に偏らず、いろいろな要素を混ぜ込みながらスピード持久力の強化をしていきましょう!
ここの強化が上手くいけば、目標のフルマラソンの好記録間違いなしです!(笑)

監修者コメント

高山敦史

皆さん、いかがだったでしょうか?
僕のYouTubeチャンネルでも解説しておりますので、ぜひご覧ください!

本記事のまとめ

まとめ
  • スピード持久力強化のために必要なスピードは「レ―スペースよりも速いスピード」
  • スピードを上げる練習だけでなく、「止まらずに遠くまで走る」ことがマラソンを走る上で大切
  • スピード持久力を上げる3つのポイント
    ①距離を伸ばす ②本数を増やす ③レストを短くする

出典

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